5級課題が脱初心者の級、4級課題は中級者入門編。
4級課題は悪いホールドの対処
4級課題は5級課題と比べて手のホールドが悪くなります。悪くなるというのは持ちにくいって意味です。具体的に言えばスマホほどの厚さのホールド、ほとんど持ちどころがないスローパー、極厚のピンチなどが登場してきます。
スローパーで例えればこういったホールドが使われています。
これは360ホールドですが、ほとんど指をかけるところがありません。ホールドの真下に重心をおいて処理しないと簡単に体が壁から剥がれてしまいます。
他にも大きくて持ちどころを探すのが難しいホールドが登場してきます。
こんなふうに大きくて持てるところがたくさんあるようで、実は全然持てないような”悪い”ホールドがたくさん登場してくるのが4級課題です。
5級課題にもそのようなホールドが使われているのですが、4級課題になるとそのようなホールドが一つの課題で複数回登場してきます。だから5級までは勢いでクリアできたりするのですが、4級は難しい箇所がいくつか散りばめられているので難しく感じてしまいます。
4級課題は5級課題以上に丁寧にホールドを処理する必要があります。そのためには、ホールドのある部分に注目するとホールドの処理が楽になります。
ホールドの使われている場所を確認しよう!
4級課題では難しいホールドの処理を確実にする必要があります。とはいえ最初はどこを持てば確実に持てるのかの判断が難しいところがあります。そこで重要なのがホールドについているチョーク跡をよく確認することです。
チョークがたくさんついているということは、たくさんのクライマーが触っているって言うことです。それだけ持ちやすいってことですのでホールドを取りにいく時の重要な参考情報になります。
次にソールの跡も確認しましょう。これはフットホールドのどこを使えば良いのかを教えてくれます。ソール跡はクライミングシューズのゴムが削れてホールドについている黒い場所です。ホールドが黒くなっている場所はたくさんのクライマーが踏んでいるってことですので、そこの場所に足を置けば体が安定するはずです。
得意なムーブをひとつ作ろう!
5級課題まではムーブを何も覚えていないような初心者の人でも運良くクリアできたりするのですが、4級課題ではまず、そうは行きません。何かムーブを覚えておく必要があります。
とはいえ、いきなりたくさんのムーブを覚えてるのは難しいので、得意ムーブをひとつ覚えておきましょう。理想的にはダイアゴナルが応用がすごく効いておすすめなのですが、少々難しいので4級では活用しにくいかもしれません。
私がおすすめするのはドロップニーです。ドロップニーであれば強傾斜でも垂壁でも使えますし、足で踏ん張るという感覚を養うことができます。膝を曲げる方の足が高い位置にあると膝を痛めやすいので多用はほどほどにしておきましょう。
これらのムーブができるようになるのは、基本ムーブが確定してからです。しつこいようですが、基本ムーブが何も考えなくてもできるようになりましょう。それから応用ムーブを覚えるのは遅くありません。
もうマイシューズは買った?
4級課題ではレンタルシューズで登るのはもう厳しいです。もちろん上手い人が登るのであればレンタルシューズで登ることもできますが、4級に挑戦するレベル人ならばマイシューズは買うべきです。
もちろんハイエンドシューズである必要はありません。いきなり攻めたシューズを買ってしまうと、ホールドに乗ると足の指先に激痛が走ったりするので、やめておいたほうが良いでしょう。
10分程度シューズを履いていても平気なくらいのシューズをおすすめします。足幅が広くて硬めのシューズなどがおすすめです。
4級課題はいつ登れるようになる?
5級まではクライミングジムに5回ほど通うと登れるようになってきますが、4級課題は1ヶ月や2ヶ月で登れるような課題ではありません。私自身、初めて4級課題に挑戦したときは「これは本当に私が登れるのか?」と疑問に思うくらいのハードルを感じました。
それでも週に最低2回はクライミングジムに通うようにしていると、2ヶ月目くらいで易しめの4級を登れるようになりました。その時の喜びは今も覚えています。4級は初心者ではまともに戦えない、それくらい難しいグレードです。そんな4級課題を初めてクリアしときの喜びは非常に大きなものです。
ひとつ4級がクリアできると不思議なもので、急に4急課題と戦えるようになります。4級課題はクライマーがクライミングに目覚める瞬間です。4級を楽しく登れるようになってしまったら、もうおしまいです。あなたはクライマーとして目覚めてしまったと言ってもいいでしょう。
4級課題のトレーニング方法
週に2回もジムに通えないって人向けのトレーニング方法です。お家にトレーニングボードを設置してお家でトレーニングするんです。私も仕事が忙しくてジムに通えないときはトレーニングボードで家トレしていました。
トレーニング内容はとりあえず懸垂とぶら下がり(デッドハング)だけで十分です。それだけでも4級オンサイト(最初のトライで登ること)ができるようになりましたよ。