決勝で使われたシューズのメーカーはわずか3種!
アジアチャンピオンシップ2018
前回の男性編の記事でも書きましたが、2018年11月9日、倉吉市(鳥取県)においてアジアチャンピオンシップが開催されました。日本国内での開催は実に16年ぶりということです。
大会結果はIFSC(International Federation of Sports Climbing)のホームページから確認できるのですが、決勝出場6名の内5名が日本人、そして表彰台に登った3名のうち全員が日本人という、日本一決定戦のような結果になりました。
今回はそんな2018年のアジアチャンピオンシップの決勝出場者(女性)の使用シューズをまとめてみました。
第6位 エラン・レカビ(イラン)
Image:IFSC-ACC ASIAN CHAMPIONSHIPS 2018 KURAYOSHI, JAPAN - Bouldering Finals - YouTube
5.10 ハイアングル(ウーマンモデル)
決勝出場唯一の外国人選手。イランはテヘランの出身です。お国柄露出の少ない服装とヒジャブでの出場です。
イランというお国柄、触れられるホールドの種類が少ないらしいとのこと。初めて触るようなホールドの中でもすごく活躍しました。他の選手とは全く異なるムーブで課題にアプローチしていたのが特徴です。
第5位 野口 啓代
Image:IFSC-ACC ASIAN CHAMPIONSHIPS 2018 KURAYOSHI, JAPAN - Bouldering Finals - YouTube
ラ・スポルティバ スクァマ(ウーマンモデル)
メディアの露出も多い日本のクライミング女王・野口啓代選手。野口選手といえばスポルティバのソリューションのウーマンモデルだったはずなんですけど、ソリューションがモデルチェンジしてからはスクァマ・ウーマンを使用しているようです。
他の選手は課題にすぐに取り組んでいたのに、野口選手はじっくりホールドを観察するという落ち着き払った動きから、やっぱりずっとクライミングの最前線を走ってきた選手は違うなぁって思ってしまいます。
第4位 野中 生萌
Image:IFSC-ACC ASIAN CHAMPIONSHIPS 2018 KURAYOSHI, JAPAN - Bouldering Finals - YouTube
テナヤ オアシLV
最後の最後まで意地を見せつけるようなツヨツヨのクライミングを見せつけた野中選手。制限時間いっぱい使ったクライミングがとても印象的でした。
そんな彼女はカエルのロゴが特徴的なオアシユーザー。このカラーリングとストラップの形から判断するとオアシのハズなんですけど、ベルクロのあたりが丸くなっているようにも見えます。ということはオアシLV!この記事にあるように野中選手スペシャルモデルです。
第3位 菊地 咲希
Image:IFSC-ACC ASIAN CHAMPIONSHIPS 2018 KURAYOSHI, JAPAN - Bouldering Finals - YouTube
テナヤ オアシ
決勝第二課題の初手のランジで若干手こずったものの、ランジが決まったあとは一気に完登。ゴールホールドを取る前のムーブには思わず実況もびっくり。発送が柔軟すぎる!
そんな菊地選手のシューズはまたもテナヤ・オアシ。こちらはカメラがシューズを捉えていたのできっとオアシだってわかりました。
第2位 倉 菜々子
Image:IFSC-ACC ASIAN CHAMPIONSHIPS 2018 KURAYOSHI, JAPAN - Bouldering Finals - YouTube
5.10 ハイアングル
女性ながらメンズモデルを使っているあたりこだわりを感じるシューズ選択ですね。決勝課題は堂々の完登。実況も「かっこいい動きでした!」と言わしめたこのムーブ。核心超えたときのフラれ耐えのシーンです。
最終課題はスタティックあり、ダイナミックありの複合課題だったんですけど、最初に完登を決めて会場実況ともに大盛り上がりでした。
第1位 伊藤 ふたば
Image:IFSC-ACC ASIAN CHAMPIONSHIPS 2018 KURAYOSHI, JAPAN - Bouldering Finals - YouTube
ラ・スポルティバ スクァマ(ウーマンモデル)
決勝最終課題のスタートがかなりむずかしめの課題。フットホールドのデュアルテクスチャがいやらしい。解説もホールドの解説多め。
決勝課題は残念ならが完登できませんでしたが、最後に会場に向かって両手を大きく振って最後まで落ち着いた雰囲気が1位にふさわしい、日本クライミング女子の世代交代すらも感じさせる堂々とした態度でした。
解説・実況はわかりやすい
日本で開催されただけあって日本選手が非常に強い結果になりました。でもそれ以上に解説・実況が素晴らしかったです。
ホールドのつかみ方やムーブの解説はもちろん、そのクライマーが小さかった頃の話や練習エピソードを挟み込んできて見ていて飽きませんでした。この辺は開催国の強みってやつでしょうか。
若年層が強すぎる…
ボルダリング男子では20代の選手が多かったのに対し、ボルダリング女子では10代がほとんど。今回優勝した伊藤ふたば選手は16歳という若さ。上位3人の選手全員が10代という結果になりました。
中学生や高校生くらいの年頃の子が日の丸を背負ってクライミングするっていう少々荷が重そうな状況に対し、落ち着いた堂々たるクライミングを見せてくれたのは頼もしいですね。彼女たちよりも背が高い私でも絶対できなさそうな課題をスイスイ登っていく姿は悔しさすら覚えることを許してくれません。
東京オリンピックの日本代表女子はどのようなメンツになるのでしょうか。きっと過酷な代表争いが繰り広げられるのでしょう。