ラ・スポルティバ大活躍・どうなる5.10…
アジアチャンピオンシップ2018
2018年11月9日、倉吉市(鳥取県)においてアジアチャンピオンシップが開催されました。日本国内での開催は実に16年ぶりということです。
大会結果はIFSC(International Federation of Sports Climbing)のホームページから確認できるのですが、決勝出場6名の内4名が日本人、そして表彰台に登った3名の内2名が日本人という、開催国が超有利な結果になりました。
今回はそんな2018年のアジアチャンピオンシップの決勝出場者(男性)の使用シューズをまとめてみました。
第6位 チェク・ヘイ・ホー(香港)
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5.10ハイアングル(ウィメンズモデル)
決勝出場唯一の香港出身の選手。20歳です。残念ながら完登ゼロという結果でした。最終課題の後にペコリと会場に向かってお辞儀したのが印象的でした。ウィメンズモデルを使っているということは足形が小さくて薄い人なのかもしれません。
第5位 杉本 怜
ラ・スポルティバ フューチュラ
登っている最中の解説に「完登したときの笑顔がいいので、是非完登してほしい」と言わしめたグッドスマイルな選手。最終課題では無事完登。足の甲のシマシマのペイントを見ると一発で新モデルのフューチュラだってわかります。
第4位 藤井 快
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ハイアングル
藤井選手はハイエンドモデルのハイアングルを使用しています。ハイアングルといえば楢崎智亜選手が思い浮かびますが、藤井選手だって使ってますよ。
実は5.10は2018年にアディダスに買収されて、工場もわかってしまったとのこと。2019年のラインアップはこれまでの5.10は全く違うものになると言われています。どうする5.10…そして5.10ユーザー
第3位 パン・ユーフェイ(中国 )
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スカルパ インスティンクトVSR
唯一の決勝出場者の中国勢。彼のすごいところは第4課題のコーディネーションランジ。1回目は失敗しちゃったんですけど、2回目のトライで失敗したところを完全に修正して一気に完登。
決勝課題完登直後に1位に躍り出て、また勝負がわからなくなるというハラハラする展開になりました。
第2位 渡部 桂太
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ラ・スポルティバ スクァマ
完登のガッツポーツの表情に少しだけ悔しさが滲んだのが印象的だった渡部選手。惜しくも2位という結果でした。
第1位 楢崎 明智
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ラ・スポルティバ スクァマ
身長186センチという高身長を最大限に活かしたクライミングが特徴の楢崎選手。決勝の第一課題を一撃して実況に「全然難しくなさそうでしたね…」と言わしめた程の実力を見せつけました。
しかし決勝課題では一転、高身長が逆に難となりランジでのホールドへの着地が脚を折り畳まないとできないという状況に追い込まれました。一瞬ハラハラする状況でしたが、最後は完登。
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完登後は選手控室で「あのランジどうやった?」みたいなやり取りをパン選手とやっていてちょっとほんわかしました。
解説・実況はわかりやすい
日本で開催されただけあって日本選手が非常に強い結果になりました。でもそれ以上に解説・実況が素晴らしかったです。
ホールドのつかみ方やムーブの解説はもちろん、そのクライマーが小さかった頃の話や練習エピソードを挟み込んできて見ていて飽きませんでした。この辺は開催国の強みってやつでしょうか。
ラ・スポルティバ強し
上位6人中3人がラ・スポルティバという偏った結果になりました。先にちょこっとだけかきましたが、5.10がアディダスに買収されてラインナップがどんなふうに変わっていくのかすごく気になります。
5.10といえば超優秀なフリクションを誇るステルスC4ソールを製造しているメーカーです。そのソールを使いたいがために5.10を使うってクライマーもいるくらいですからね。
でも買収によってカリフォルニアの工場も中国の工場に変わってしまったとのこと。これが凶と出るか吉と出るか…クライマーには使い慣れたシューズは長く使いたいって人はおおいですからね。
凶と出た場合はラ・スポルティバが一強の時代になるのでしょうか、私はコブラユーザーですけど、そうなるのはなんとなく嫌な感じがします。
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