ボルダリングに挑戦するあなたの背中をポンと押したい。

プロクライマーも使っている!パンプを取り除く器具とストレッチ

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パンプがなくなるってホント?

握力がなくなっちゃう!

ボルダリングを初めてやってみた時、握力がなくなって登れなくなった!って思ったことはないでしょうか?

 

握力がなくなっちゃうことを”パンプ”といいます。これはクライマーなら誰しもが経験があることじゃないでしょうか?では一体どうしてこの”パンプ”が起こるのでしょうか?いろいろな生理学的な説明がなされているのですが、誤解を恐れず簡単に行ってしまうと「腕が酸欠になっちゃうから」なんです。

 

筋肉が最高のパフォーマンスを発揮するには上腕(肘から先の部分)に酸素が常に供給されている必要があるのですが、ボルダリングでは長時間、上腕に負荷のかかった環境が強いられるので筋肉が使う酸素が欠乏してしまうわけです。

 

普通のスポーツなら筋肉が使う酸素がなくなっても血液から酸素が供給されるのでパンプのような状況は起こりません。数時間歩いても足が動かなくなるっていうことはなかなか起こりませんよね。でもボルダリングでは腕の筋肉が膨れ上がって血液の流れが阻害されてしまいます。

 

そうなると酸素はもちろん、肝臓で分解されるべき疲労物質も肝臓に運ばれなくなって、握るという動作もできなくなってしまいます。

 

パンプの原理がわかったところでパンプを防止するストレッチや器具を紹介していきますよ!

 

道具無しでできるパンプ除去!

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Image:http://www.climbing.com/skills/how-to-rest-for-redpoint-attempts/

パンプは血流が筋肉によって阻害されて酸素や疲労物質の循環が滞る事によっておこります。だったら筋肉をほぐして強制的に血流を戻してあげればいいじゃん!っていうごく簡単な理由からのストレッチです。

 

やり方は簡単。肘より先の部分を膝で踏むっていうやり方です。手の甲をそらすストレッチよりもより強力に筋肉をほぐすことができるので、血流が復活してパンプが解決します。

 

壁を使った方法、その1!

壁がないとできないストレッチなのですが、肩から先をほぐすストレッチもあります。やり方は簡単です。腕を真横に斜め45度に上げて壁に手を添えます。そのまま肩を前の方に向かって押し出すことで腕の血流が促されます。イメージとしてはここのページがわかりやすいです。

 

この方法の良いところは壁があればできるって所と重力によって強制的に血流を復活させることができるってところです。腕を上げていればどうしても血流が心臓の方に促されますので疲労物質が腕から抜けて疲労の回復に一役買います。

 

親指を背中の方に回すと更にストレッチ効果が増すのでハードな課題にチャレンジする前には欠かせないパンプ除去ストレッチです。

 

壁を使った方法、その2!

travelife100.com

強傾斜などの上腕が酷使される課題では腕だけのストレッチでは間に合わない場合もあります。その時は腕よりも体幹側の胸筋からほぐして上げる必要がります。こちらも壁を使います。

 

この方法では上腕よりも肩周りのストレッチができるので上半身全体のストレッチができるので、効果範囲は幅広いです。肩甲骨周りのストレッチにもなるのでクールダウンにも使えます。やり方は壁に肘を当ててお辞儀するだけです。

 

詳しい動作はここのページに詳しいのでチェックしてみてください。どうやら肩甲骨の柔軟性が重要な野球の投手のストレッチにも有効だとされているようです。

 

4 Arm Storngを利用する方法!

最後の最後に紹介するのが道具を使う方法です。それが4 Arm Strongという器具を使ったストレッチ方法です。クライマーでこの機材を知っている人は相当マニアックな人でしょう。

 

この4 Arm Strongという器具はもともとはモトクロスライダーのために開発されました。モトクロス業界ではパンプのことを腕上がりと言うそうです。モトクロスバイクの上では激しい縦揺れ以外にもスロットルの操作のためにも握力が必要です。長時間モトクロスバイクに乗っているとだんだんと握力がなくなりパンプと同じような状況に陥ってしまいます。

 

そんなモトクロスライダーの要望に答えたのがこの4 Arm Strongという道具。腕の筋肉を強制的にねじ込み式のヘッドでほぐして血流を復活。パンプは筋肉を変形させて無理やり治すっていう強引な方法です。

 

こんな方法が果たしてうまくいくのか?って思う人もいると思うんですけど、手段を選ばないクライマーたちの間ではよく使われていて、インスタグラムにも使ってよかったっていうレポートが上がってきています。

www.instagram.com

パンプと戦うために

パンプとクライミングは切っても切れない関係性です。パンプを回避しつつたくさん登れば登るほど強くなれます。でもクライミングをする以上、パンプの可能性は常に付きまとう…

 

そんな悩みを抱えるクライマーは私だけではないはず。もし疲れてきたときに今回の記事のようなストレッチや器具によるほぐしを行えば確実にパンプは先送りできます。

 

パンプを回避してトレーニングを積むことで人より早くクライミングが上達します。ぜひ「パンプしてきたなぁ…」ってときは上記のストレッチなどを試してみてください。きっと役に立つと思いますよ!

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