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スラブ4級な超苦手だった私が1年で2級一撃するまで成長した話

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スラブの3級はどうやっても無理だったわたしでしたが…

スラブという悪魔

スラブ。奥に寝た壁のことをいいます。スラブ壁の特徴はホールドが小さく繊細なバランス感覚や足使いを重要とします。

わたしはこのスラブ壁がとんでもなく苦手で他の壁では初段を登れる様になったときでもスラブは4級が登れるかどうか…ってくらいの苦手っぷり。

このままではだめだ!と思うこともなく「苦手な壁って誰にだってあるよね〜」くらいに思っていました。

 

ですが、流石に4級もできないってのはまずいだろう…と去年くらいに思い始め、本格的なトレーニングを開始しました。

トレーニングを積んで行くについれ、段々とスラブ課題の楽しさをわかるようになり、1年後には得意系の課題なら2級を一撃できるくらいには成長しました。

わたしのようなスラブ超苦手クライマーの参考になればと思い、どんなトレーニングを積んだのかを紹介していきます。

下半身の強化

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スラブはやっぱり脚が大事です。滑って落ちそうなホールドにしっかりと乗り込むことで体が安定するので脚のコントロールがとても重要になってきます。そこで取り組んだのがスクワット、デッドリフトなどの下半身の強化です。

わたしが主に取り組んだ種目が「デッドリフト」というハムストリングや大殿筋、脊柱起立筋群などの体の裏側の筋肉を鍛える種目でした。 

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重量は自分の体重と同じくらいを目安に行いました。

デッドリフトでは地面を脚で床を押し下げるという感覚をつかみます。重量が軽すぎると床を押し下げるという感覚をつかみにくいので注意です。

床を押し下げるという感覚を覚えるとクライミング中に脚でホールドを押し下げる=体を上昇させるという動作に繋がります。


ギュッと踏んでグッと押し下げる。感覚的な解説ですが、デッドリフトをすることでホールドに乗るという感覚が磨かれたように感じました。

もちろんスクワットも効果的ですが、デッドリフトだとクライミングに必要な広背筋や脊柱起立筋も鍛えられるので、体感を固める意味でもデッドリフトをメインに選びました。

フリクションのいい靴に変える

これを言っちゃぁおしまいよ。って感じですが、道具にも頼りました。一概にスラブにはどんな靴が良いかとは言えません。でもスラブの課題の特徴はあります。

最近の課題では極小エッジングを強いられる課題よりも薄いスローパーに乗り込ませるような課題が多いので、柔らかくてグリップの強いクライミングシューズに変えました。

わたしが買ったシューズはアンパラレルのレオパードというグニャグニャシューズ。

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Image:公式ホームページ

ソールのフリクションもF1のタイヤのようにグリップを発揮します。

その代償で足入れとヒールフックは冗談みたいに悪いですが、スメアを多用するスラブ用シューズとしています。

他にも壁面とシューズの中の足の距離を最小化したノーエッジシリーズなども選択肢に入るでしょう。例えばフューチュラなど。

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Image:公式ホームページ

もし登りたい課題が外岩や極小エッジング課題ならば古き良きミウラなども選択肢に入ってくるでしょう。

 

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Image:公式ホームページ

ただし、ミウラのようなエッジングシューズは硬めの場合が多いのでスメアリングには不利になりやすいのには注意です。

ささやかな減量と筋トレ&読書

最後にやったのは総合的な筋トレとゆるめの減量(ダイエット)です。

筋トレで筋肉がつくとあまり減量はできませんが、スラブは軽いほうが有利なので、筋トレの後は必ず有酸素運動を取り入れるようにしていました。

デッドリフト以外の筋トレとしてはスクワットやプッシュ強化のための上腕三頭筋の強化、故障防止のために肩トレなどを取り組んでいました。

最後に読書。クライマー御用達雑誌”Rock & Snow”の2019年12月号にとある特集が組まれていました。

特集の名前は「スラブの登り方」。これだ!読むしかない!!
渡りに船とばかりに熟読しました。

約1年後…2級が落とせるように!

これらのトレーニングは緩やかに初めて緩やかに継続しました。

仕事やプライベートもあるので、すべてをクライミングやトレーニングに費やすことはむずかしいですしね。とはいえ、トレーニングの効果は確かにでました。

あれほどできないと思っていた(思い込んでいた?)スラブの3級ができるようになったかと思ったら2級とも戦えるようになり、気がついたときには得意系の2級と3級まではほぼ一撃、その他の2級も1日取り組めば登れるようになりました。

1級はまだまだ歯が立たないことが多いですが、遊ぶくらいには成長しました。

 

スラブができないうちはスラブを毛嫌いしていましたが、やっぱりできるようになると楽しいものですね。他の壁にはないパズル要素があり、クライミング脳の普段使っていない部分を使っているようです。

ただ、わたしにはまだできない系課題があります…それは柔軟系。

高い位置への手に足や遠いフットホールドへの開脚などはまだまだ無理な状況です。
こういった柔軟性も求められてくるのが1級や初段のスラブ課題なのかもしれません。

 

スラブを毛嫌いしていたわたしが言うのもなんですが、スラブにはスラブにしかない面白さがあるので、スラブ苦手マンも今度ジムに行ったときはぜひスラブの課題に挑戦してみてください!

登れないときはデッドリフトをガンバ!

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