ボルダリングに挑戦するあなたの背中をポンと押したい。

【実例あり】最速の上達法!オブザベのコツについて超丁寧に説明するよ。

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f:id:Ziddorie:20170128184458j:plainボルダリングで手っ取り早く上達する方法って何だと思いますか?

ムーブの技術?握力、保持力の強化?ぶれない体幹?

いいえ、どれだけ適切なオブザベーション(オブザベ)ができるかです。

オブザベの方法について初心者から中級者くらいまで使える方法を紹介してきます。

オブザベの大原則を押さえておこう!

オブザベって何?って人はこちらの記事をどうぞ。

www.poznen.net

簡単に言うとこのこの課題をどうやって登ろうか?って計画をすることです。

 

そしてオブザベに超重要なのが、このブログに何度も登場している基本ムーブ。

ほんとにこの基本ムーブを押さえておかないとオブザベができません!

www.poznen.net

 

基本ムーブは難しくありません。

「右手を上げるなら右足を上げる」「左手を上げるなら左足を上げる」ただこれだけです!

5級くらいだと「わかってるけど、できない!」っていう人も多いですが、できなくても知識として知っておきましょう。

そうしないといつまでたってもオブザベが上手になりません。

 

そしてオブザベの大原則「右側のホールドは右手で、左側のホールドは左手でとる」を覚えておいてください!

課題には右側のホールドを左手(クロス)でとるというものもありますが、今は気にしなくても大丈夫です。

 

まずは「右手右足」「右手右側」の大原則をしっかりと頭に叩き込んでおきましょう!

実際の課題でオブザベをやってみよう!

今回、紹介するのは3級の課題です。丸で囲まれてるのが使用ホールドです。

緩傾斜壁のスローパーメイン、核心らしい核心がない全体難の直登課題です。

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3級というと「えっ、そんなレベルじゃないよ!」って思われる初心者の人もいるかもですが、考え方は同じなのでついてきてくださいね。

さぁ、まずは「右手右足」「右手右側」の大原則を思い出しましょう。

そうすると体の動かし方が自然と分かってきます。

早速動きを見ていきましょう。

赤丸が保持、乗せている手足のホールド、白矢印が手足の動きを表しています。

1手目

1手目はスタートホールドの右側にあります。だから右手で最初のホールドを取ります。(右手右側の法則)

右手を伸ばすんだから右足がフットホールドに乗っておく必要がありますよね。(右手右足の法則)

左足のホールドが無いのでスタートは右足だけのスタートになりそうですね。

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2手目

次はスタートホールドの左上のホールドしか届きそうにないですよね。

2手目は左側にあるので左手を伸ばしましょう(左手左側の法則)、でも左足のホールドが無いので右足と入れ替え(左手左足の法則)です。

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3手目

スローパーは更に左側にあるので考えどころですね。

左手→左手で飛ばすのは無理な距離なのでマッチ(両手持ち)しましょう。

右手を伸ばしてマッチするので右足と左足を入れ替えてマッチです。

これで4手目のスローパーに届きそうです。

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4手目

いよいよプチ核心のスローパーをとりにいきます。

左側にあるので伸ばすのは当然左手(左手左側の法則)、左足が置けそうなホールドはこれですよね。

左足を移動させた上で左手を伸ばしましょう(左手左足の法則)。

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5手目

次のホールドは右側なので伸ばすのは右手がお約束ですね(右手右側の法則)。

右手を伸ばすので右足を置けそうなホールドを探しましょう(右手右足の法則)

ちょうど良さそうなのがスタートホールドですね。

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6手目

スローパーが連続します。左側のスローパーです。

これは人によってムーブが変わりそうです。

正対(壁に向かい合う姿勢)で行きたいなら左手に手に足、もしくは、さっきの右手のホールドにあげてデッド気味にスローパーを止めます。

ダイアゴナルで取りたいなら右手の下にあるホールドに左足ですね。

スローパーをデッドで止めるのはなかなか難しいので左手のダイアゴナルで行きます。

この時、右足はきっておいてカウターバランスとして右側に流しておきましょう。

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ダイアゴナルで左手を伸ばすので左足をスローパー下のホールドに乗せて最後のスローパーとります。

このとき体が固くて直接左足を目的のホールドに乗せられないのであれば右足を先に上げて、足マッチ(同じホールドに両足を乗せる)をはさみましょう。

7手目

ゴールの1手前です。

ゴールはこのホールドに向かって右側にあり、ゴール取りを考えるとここは左手を伸ばしたい(そうするとゴールが右手で取れる)ところですが、スローパーを保持している左手を飛ばすのは難しそうです。

仕方がないので右手で7手目を取ります。ここでも右手右足の法則が生きてきます。

右足がワープしてきてるみたいですが、さっきまで左足が乗っていたホールドで足マッチをしています。

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8手目

いよいよゴール直前です。

ゴールは右側にあるので右手でとるのがセオリーですね(右手右側の法則)

でも右手→右手で行くのはキツそうなのでマッチをはさみましょう。

左手を上げるので左足を乗せられそうなホールド、今右足が乗っているホールドと入れ替えましょう(左手左足の法則)

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9手目

ついにゴール取りです。

左手でマッチしておいたお陰で安心して手をのばすことができます。

右足はスローパーに乗っけて右手を伸ばしましょう。

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あとは左足を入れ替えてゴールマッチで完登です! 

クライマーってこんなに考えながら登ってるの?!

オブザベを文字にするとこんなに複雑な感じになってしまいますが、基本的に考えているのは、どの順序でホールドをつかむか、そのホールドがどちら側にあって、どちらの手を伸ばすかだけです。

伸ばす手が決まれば右手右足の法則でホールドに乗せておくべき足が決まるのでここまで綿密にプランを立てておく必要はないかもしれません。

オブザベはこのような流れで行うとうまくいくでしょう。

  1. 使えるホールドの確認(見落としは致命的ミス!)
  2. ホールドをどの順番でつかむか決める(素直に下から!)
  3. 初手はどちらの手でつかむか決める
  4. 右手の次は左手。左手の次は右手…と考えてプランを決める

この時、あまり足について考えていないのは、先に書いたように右手右足の法則にのっとれば、自動的に置くべき足が決まるからです。

もちろん、この時はこのホールドに左足を乗せよう…って前もって考えておくのも超重要ですよ!

自分に合わせてオブザベをアレンジしよう!

傾斜壁が得意な人やスラブが好きな人。

スローパーがよく止まる人だったりカチ持ちが超強い人。

体が固い人柔らかい人、背の高い人低い人。

 

色々なタイプのクライマーがいます。

オブザベも自分のタイプにあわせて行いましょう。

例えば積極的にマッチを使ってクロスを避けるとか、

足をできるだけ切らないようにするとか、作戦を立てられる様になれば完璧です。

最後に一言…

綿密にオブザベしたとしても、ホールドが思ったより離れていたり、持ちにくかったりと計画通りに行かないことが多々あります。

そういった時は別のムーブや解決方法を探らないといけません。

これがボルダリングは体を使ったパズル。と呼ばれれる所以なのかもしれません。

ここらへんはルートセッターとの知恵比べです。

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