ボルダリングに挑戦するあなたの背中をポンと押したい。

ヒールフック・トゥフック|最強のフック系ムーブのやり方とコツ

f:id:Ziddorie:20160723211304j:plain

第3の腕として使えるほどの超有能ムーブ。

フック系ムーブとは?

フック系のムーブは大きく分けて2つあります。つま先でホールドを引っ掛けるトゥフック、かかとでホールドを押さえつけるヒールフックです。どちらもクライミングには欠かせないムーブです。

個人的にフック系ムーブはフットワークの中で最強のムーブだと思っています。フック系のムーブでは人体の中で最も強力な脚の筋肉を主に使用するので抜群の安定性を発揮することができます。遠くのホールドを取りに行く時に体の回転を抑えたり、脚の力で体を持ち上げたり、壁に張り付いたままちょっと休憩したりと様々な場面で使用することができます。

フック系ムーブはその様々な用途があるので、脚をまるで3番目の腕のように使うことが出来るのです。今回はそのフック系のムーブのやり方を紹介していきます。

 

かかとをねじ込むヒールフック

ヒールフックとはかかとを使ってホールドに足を固定するムーブです。ヒールフックは見た目にもかっこいいですし、トゥフックよりも比較的簡単なので、まずはヒールフックから挑戦してみるのがいいでしょう。

ヒールフックはかかとの部分をホールドにただ引っ掛けるだけの簡単なムーブのように見えてしまいますが、実際はかかとに角度をつけてあげないとヒールが簡単に滑ってしまいます。特に小さいホールドにヒールフックをするときは特に角度に慎重になりましょう。

ヒールフックを確実に決めるためには、ホールドに対して45度くらいのの角度でヒールを引っ掛ける必要があります。イメージとしては壁とホールドの隙間にかかとをねじ込んでいく感覚です。早速動画を見てみましょう。

f:id:Ziddorie:20160724164110g:plain
Image:12 Neil Greshams Masterclass - Heel Hook - YouTube

角度をつけてホールドにかかとをねじ込むためには、少しガニ股にならないと上手くねじ込めません。動画でもしっかりとガニ股になってホールドとの角度がついていますね。

体全体の動きとしては下の動画のような動きになります。ヒールフックを使って体を持ち上げる時の力はほぼ脚の筋肉の出力でまかなえるので、腕の筋肉をほとんど使わずに体を上昇させることができます。

f:id:Ziddorie:20160724164858g:plain
Image:12 Neil Greshams Masterclass - Heel Hook - YouTube

足がホールドに対して斜めにかかることにより、かかとを固定して脚の力で体を持ち上げていっています。体を持ち上げる他に、体の回転を抑えるためのアンカー(錨)のようなヒールフックや強傾斜での腕への負担を減らすためなど、まさに第3の腕として使用することが出来ます。

 

つま先を引っ掛けるトゥフック

トゥフックはホールドやシューズの形状によってはフックを固定するのが難しい場合があるので、じっくり練習しましょう。ヒールフックの逆でつま先をホールドに引っ掛けるムーブなのですが、つま先の筋肉だけで体を安定させようとすると上手く決まりません。

サッカーボールをリフティングするように、つま先を持ち上げる様にホールドに引っ掛けるだけでなく、足全体の筋肉を使ってホールドを自分の方へ引き寄せるように意識するのがコツです。

f:id:Ziddorie:20160724170036g:plain
Image:Problem of the SET - Episode 16: Toe Hook - YouTube

トゥフックを練習する時は、できるだけ大きめのホールドを選んで練習しましょう。もしくは壁の側面やハリボテを利用して足の甲までガッツリ引っ掛けて練習るのもいい練習になります。

トゥフックはフックしている脚側に重心が近いと引っかかっている感じが弱く、不安定に感じます。トゥフックをしっかり固定するためには重心をフックしている足とは反対側に大きく振ってあげることが重要です。

f:id:Ziddorie:20160724170737g:plain
Image:PG Climbing Basics Series Episode 5: Heel Hooks & Toe Hooks with Kenn & Brandon - YouTube

上の動画では右足でトゥフックをし、重心を左側に大きく振っているのでトゥフックが安定し、なおかつ体の回転も防げているので大きくリーチを稼ぐことが出来ています。動画を見ればわかるのですが、左手にほとんど力を入れずに、トゥフックの右足とホールドに乗っている右足だけで体重を支えています。

 

フック系のムーブはシューズにも注目

フック系のムーブはクライミングシューズの形状によってはフックしやすい、しにくいシューズがあります。シューズの形の他にも足の形とあっていないとフック中に徐々にシューズが脱げていったり、ズレていったりします。

特にヒールフックでは横方向にも力がはいるのでヒールカップ(かかとを覆うシューズの部品)がねじれたり潰れたりしてフックが不安定になります。そういった問題を解決しようとしているのがラ・スポルティバのS-Heelです。S-Heelはヒールカップの横剛性を高め、小さいホールドにもしっかりとヒールフックがかかるように設計されています。S-Heel搭載シューズはスクァマなどが有名です。

他にもトゥフックがかかりやすいように足の甲の部分までソールに覆われたアグロなど、フック性能を強化したシューズはたくさんあります。

フック系ムーブを確かなものにしたいのであれば、自分の足の形と合ったシューズを選びましょう。いくらシューズの特性が良くても足の形と合わなければ、フック中に簡単に脱げてしまいます。

フック系ムーブは足のつりに注意

フック系のムーブを初めてやってみるときは足のつりに注意しましょう。フック系の動きは日常生活ではまずやらない動きなので簡単に足がつってしまいます。特に中盤の動画のように、ヒールフックで体を持ち上げる時は注意です。ふくらはぎや足の裏の腱がつってしまうと登れないどころか、着地も片足でやる羽目になりますので、十分に練習してからヒールフック課題に挑戦しないと痛い目を見ます。

どんなに練習していたとしても、残念ながら、フック系ムーブで足をつることはクライマーであれば誰しもが経験するでしょう。足がつった状態での落下は本当に危険なので、落下時の受け身は日頃からしっかり取るようにしましょう。そうするととっさのときでもダメージを軽減できます。

www.poznen.net