第一関節がポイントです。
意外と知らないオープンハンド
クライミングには様々なホールドの持ち方があります。カチ(クリンプ)やピンチ、ポケットなど様々です。そんな中にオープンハンド(タンデュ)という持ち方があります。オープンハンドの対極にあるのがカチ持ちです。
オープンハンドが強いと保持力の底上げにもつながるので、キャンパスボードなどではオープンでラングを保持します。
そんなオープンハンドですが、ボルダリング初心者の頃は一体どんな持ち方なのかよくわかっていませんでした。
当たり前にやりすぎていて、逆に聞かれるとよくわからないオープンハンドで持つということはどういうことか紹介していきます。
オープンハンドの持ち方
一般的なオープンハンドの例です。なんの変哲もない普通の持ち方に見えます。
オープンハンドで持つということは指全体を曲げてホールドのくぼみにしっかりと指をかけるような持ち方を言います。
一方で、オープンとは逆の持ち方がカチ持ち(クリンプ)です。同じホールドをカチ持ちするとかなり見た目が変わってきます。
こちらは同じホールドをカチ持ちしています。カチ持ちって何?ってひとはこちらをどうぞ。
オープンハンドと同じように指を曲げこんで保持していますが、よく見ると関節の曲がり方に違いが見られます。
オープンハンドとカチ持ちを分けるのが指の第一関節です。
第一関節による違い
指の第一関節(DIP)が手の平側か、手の甲側に曲がるかどうかによってオープンかどうかが決まります。
指先の関節が手のひら側に曲がっていたらオープン、逆に手の甲側に反るように曲がっていたらカチ持ちです。
指の第一関節がフックのように曲がってホールドを保持するのがオープンハンドです。
一方で指を反らせるようにしてホールドを保持するのがカチ持ちです。
第一関節が内側に曲がるか外側に反るかでオープンハンドかどうかが決まると覚えておきましょう!
隠れカチ持ちのしすぎには注意!
指関節を反らすカチ持ちは薄いホールドや持ちにくいホールドを処理するのに適しています。指を反らせる持ち方のほうが力が入るからです。
初心者の内は腕の力で体を壁に貼り付けようとするので、どうしても手に力が必要以上に入ります。知らないうちに指が反ってしまい、実はカチ持ち状態になってしまいます。
持ちやすいからと言って、カチ持ちっぽくホールドを処理していくと指関節への負荷が大きくなり、故障に繋がります。
特に筋力が育っていない初心者の間は関節の変形や腱鞘の故障といった大きな怪我に繋がります。
オープンハンドのほうが手首の可動域が広いので、体も動かしやすいです。他にもホールドとの距離も近いので必要な握力も実は少ないのです。下記の本に詳しい解説があります。
レビューも書いているので、よろしければどうぞ。
オープンハンドはキャンパスボードにぶら下がるなどで鍛えることができます。家でもトレーニング可能ですので、オープンハンドを鍛えてみるのはいかがでしょうか?