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2020ウルトラマンダッシュに出演した楢崎智亜選手のシューズとテクニックとは?

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ウルトラマンダッシュで楢崎選手が強いられたのは…?

電車の中を足を使わずに移動せよ!

テレビを見ていた人ならば、ご存知かもしれませんが年初のウルトラマンダッシュではクライミングの日本代表選手が無理難題にトライさせられるのが毎年の恒例となりつつあります。

 

今回、白羽の矢が立ったのは楢崎智亜選手。ひと足お先に2020年の東京オリンピックの代表選手に内定しています。

そんな楢崎智亜選手がチャレンジするのが走行する電車の中を足を床に付けずに移動して時限爆弾のケーブルをニッパーで解除していくというものでした。

使用したシューズ

楢崎智亜選手といえば5.10がマイシューズでしたが、5.10がアディダスに買収されてからはアンパラレルのシューズを使用していました。

www.poznen.net

少し前まではハイアングルのそっくりさんのレグルスを使用していました…かに見えましたが…!

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Image:公式ホームページ

ところが、今回のシューズはただのレグルスではありませんでした!

使っていたシューズはTN-Proというレグルスの楢崎智亜選手モデルでした!

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Image:公式ホームページ

shop.goodbouldering.com

そりゃそうですよね。マイモデルがあるなら当然使います。

使用したテクニック

まず驚いたのがスメアリングの巧みさ。

www.poznen.net

アンパラレルのスペックもあるのかもしれませんが、ステンレスのツルツルの面に対してスメアを使ったドロップニーを普通に使用していたところに驚きました。

通常クライミングシューズはザラザラしたホールドに対してフリクションを生むものですが、つるつるした電車の金属部分にスメアリングをバッチリ決めていたところはシューズの性能の良さがよくわかります。

 

次にニーバー。

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Image:5 Advanced Bouldering Techniques | Rock Climbing - YouTube

普段はホールドの距離がぴったりでないと使えないテクニックですが、今回も休憩ポイントとして使用されていました。

膝と足でホールドを挟んでレストをしていたのが印象的でした。

 

次にバットハング。

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Image:5 Advanced Bouldering Techniques | Rock Climbing - YouTube

ダブルトゥフックのテクニックですが、普通はフットホールドが良くはないので、両手を長時間離すことはありません。

ですが、番組中のホールド(?)はつり革などのガバッとしたフットホールドでしたので、らくらくと手放しのバットハングを決めていました。

 

最後にダブルダイノ!楢崎選手が大の得意のムーブです。

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How to dyno 101 - Climbing for beginners - YouTube

ダイノムーブの解説はこちらからどうぞ。

www.poznen.net

わたしならガバホールド(つかみやすいホールド)だとしても、扇風機を全力でつかみに言ったりはしません。だって指先を怪我したらイヤじゃないですか…

にもかかわらず、バシッとつかめているところはプロ根性を感じます。

電車で真似しちゃだめだけど…

今回のウルトラマンダッシュの課題(無茶振り?)は多くのクライマーが夢見たことではないでしょうか?

つり革で懸垂とか、ドアの近くの出っ張りにカチ持ちとか…

 

番組中で「えっ?そこ?!」って思ったのが「指先数センチで全体重を支えています!!」みたいなナレーション。

楢崎選手くらいのレベルで言ったら数センチのホールドはガバホールドと言っても過言ではないくらいのホールドでしょう。

彼らは垂壁やスラブではクレジットカードを重ねたくらいのホールドをつかんだりしていますし…

 

とはいえ、ボルダリングの強度を10分も続けるのは相当にハードだったらしく、終盤はふくらはぎがパンプして足をシェイクするなどの珍しいムーブを繰り出していました。

8ヶ月後には日の丸を背負ったクライミングを行うときは、この番組で見せた以上の緊張感のあるクライミングをしてくれることでしょう。

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