ボルダリングに挑戦するあなたの背中をポンと押したい。

ボルダリングジムと外岩とクライマー、その周辺のお話

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ボルダリングジム、ここでは特にインドアクライミングに限定した話です。
もともとボルダリングというスポーツは屋外の岩っころを体一つで登るスポーツです。
でも人が登れるような大きな岩石が身近になかったり、天候の関係で登れない時でもにトレーニングできるようにと登場したのがインドアクライミングです。

昔はインドアクライミングをやっている人=外岩をやる人だと思っていたのですが、最近この構図が変わってきたように思います。

ボルダリングジム=ルームランナー?

外壁や外岩を登る人からしたら、ボルダリングジム(インドアクライミング)はルームランナーのように見えるかも知れません。
もとは屋外でのシミュレーター、外岩の代替としてのインドアクライミングなので、いつまでもクライミングジムに引きこもっている人は晴天の日も屋内のルームランナーでせっせと走っている人と同じに見えてしまいます。

だから「ボルダリングジムは増えたけど外岩に行く人は増えないなぁ」という疑問を持ってしまうかもしれません。
例えばランニングに取り組む人が増えたら皇居ランナーやマラソン人口が増えてくるのは自然な流れです。
それと同じようにボルダリングジムが増えたらきっと外岩をやる人が増えるに違いない!と思ってしまいます。

ところが、ボルダリングジムが増えても外岩をやる人がそんなに増えない。
空前のランニングブームが来ているのに大会に参加するランナーが変わらないのではれば首をかしげてしまいます。

この疑問は、一見インドアクライミングとは縁もゆかりもないように見えるスケートボードと関係があるように思えます。

スケートボーダー諸君。君らはいつになったらサーフィンをするんだい?

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スケートボーダーにこんな質問をしたら、大半の人に「え?なんで?」と言われることでしょう。
もともとはスケートボードもサーフィンのオフトレとして考えられたものです。
海が荒れていたり、逆に凪いでいたときに陸でもサーフィンのトレーニングできるように、とサーファーたちがやりだしたのがスケートボードと言われています。

それがいつしかサーフィンとは異なる進化をたどり、全く別のジャンルとして成立しています。
もちろんサーフィンのオフトレとしてスケートボードをしているサーファーたちもいますが、スケートボードを始める多くの人は最終的なゴールをサーフィンと思っていないのではないでしょうか。

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スケートボードをやっている人たちはいつかサーフィンをするためではなく、スケートボードをやるためにスケートボードをやっている人たちの方が多いでしょう。

要はインドアクライミングもこういった進化をしているんじゃないかなと思うんです。

インドアクライミングをやっている人たちの目標はいつか外岩デビューするためではなく、インドアクライミングをやるためにインドアクライミングをやるようになってきたのではないかと。


パークはサーファーのためのものじゃないし、ノースショアはスケートボーダーのゴールでもないですよね。

外岩に行くのは選択の一つ、でも選択肢は無数にある。

都内には70近いボルダリングジムがあふれ、誰でも気軽にクライミングに親しめる様になりました。

今まで以上にクライミングという文化に触れ、もっと上手に登りたい、もっと難しい課題を登れるようになりたいと思うのはもちろんですが、自然の岩ってどんなところだろう?山で見る星空ってどんなだろう?と山で食べる食い物はうまいんだろうなぁと山に関心を持ってもらうことが、クライミング文化、ひいては日本の登山業界を盛り上げていく原動力になるのではないでしょうか。

ボルダリングジムをきっかけに外岩だけじゃなく、登山やトレッキングラン、アイスクライムなどに興味を持ってもらう。
もしかすると岩そのものに興味をもって地質学者になるなんて道もあったりして…

そういったチャンスがあるのに、インドアクライミングが行き着く先は外壁だ!外岩だ!と固執するのは、少々もったいないのではないかと思ってしまいます。

登山やトレイルランからボルダリングジムに飛び込んでくる人もいるはず。
もちろんボルダリングジムからトレイルランや登山の世界に旅立つ人もいるはず。
そうすれば日本の登山業界はもっと盛り上がりを見せるのではないでしょうか。

そんな人達のためにもボルダリングジムの門扉は広く開け放たれていてほしいと思っています。
ボルダリングジムは都会にできた山への玄関口みたいな存在であると素晴らしいですね。

そのためにPOZNENの記事が役立つのであれば、こんなにうれしいことはありません。

ぽつねん。ボルダリングの世界に飛び込むあなたの背中をぽんとおしたい

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