誤解を恐れずに言うとボルダリングに限らずクライマーってちょっとオタク気質なところがあると思います。
私がそうだったように登り以外にホールドメーカーにやたら詳しくなったり、家にトレーニングボードを取り付けたりといろいろ「こだわり」を持つようになります。
チョークだって変わりません。今回はいろいろなチョークを紹介していきますよ。
チョークって何のために?
以前書いた記事でも触れましたが、まず1つ目は手汗をなくしてホールドを持ちやすくするためです。当然ですよね。
もう1つが指皮を保護するという役割もあります。
だから初心者ほどしっかりチョークアップしておかないと指皮が指皮がずるずるになってしまいますよ。
で、チョークってそんなに種類ないって思うかもしれませんが、実はそんなことはないんです。
私のクライマー仲間に「アップチョーク」と「本気チョーク」を使い分けている人がいるくらいチョークって奥が深いんです。
アメリカのクライマーたちが開発!Friction lab
Chalk for Rock Climbing - FrictionLabs
まずは高級チョークと言えばなFriction labです。
摩擦研究所ってあたりが本気感をバチバチと感じさせますね。
このチョーク、3種類ありますが、中身は全部バラバラです。
なんとジムで使われるホールド用と花崗岩や石灰岩などの外岩用、オールラウンダーと目的別にチョークが仕上がっているのです。
- ホールド用(赤)→バムバム
- 外岩用(青)→ゴリラグリップ
- オールラウンダー→ユニコーンダスト
の様に名前が付けられていて、チョークマニアの間ではこの3種類のブレンドを行い「あの岩にはバムバム多めのゴリラグリップで行く」などの作戦が練られています。
高級というだけあってなかなかのお値段(100g/約1,200円)がしますが一度使えばその値段に納得する性能があります。
何と言っても手や指へのノリが凄まじく、液体チョークのようなモッテリとした付着感でなく、チョークがサラッと乗っているだけなのに全くヌメらないという高性能っぷりですよ。
ジムに入荷しても一瞬で売り切れになるのも納得の品質ですよ。
日本発!TOKYO POWDER
お次は日本です。その名も東京粉末。ジムでもよく売られているので目にしたことがあるかもしれません。日本の岩場でチョークに汚れた岩を見たくないということで色付きのチョークを開発したり様々な取り組みを行ってきた企業です。
この東京粉末のチョークにもブレンドという技があります。でもさっきの様なブレンドとはちょっと違って「アロマ」のブレンドです。東京粉末は2種類のアロマ付きチョークを発売しています。
それぞれ、甘い系のアロマとミント系のアロマがついていてクライミング前の緊張やいらいらを押さえて集中力を増す効果があるとされています。
ちょっと効果は未知数なところがありますが、アロマセラピーもあるくらいだし、きっと効果が…
本気トライの前のチョークアップでアロマで調子を整えるなんてなかなか考えつかないアイデア商品なのかもしれません。
白くならない液体チョークPD-9
最後に液体チョークの紹介です。
この液体チョーク、PD-9というのですが、まず驚くのがその小ささ。液体チョークって小さめのペットボトルくらいの大きさがあるのですが、このPD-9は煙草の箱くらいの大きさしかありません。理由は「数滴」で十分な効果を発揮できるから、ということです。
そして何より驚くのがこの液体チョーク、手が白くならないんです。それでフリクションが効くのか不思議に思いますが、半信半疑でクライミングをしてみると「おっ?なんか滑らない?」と普通に登ることができました。
特にスローパーがバチッと止められる感じでした。
初期型は桃のアロマがついていて結構キツイ臭いでしたが、今は改修型が発売されているので臭いも抑えめになっていることでしょう。
たかが炭酸マグネシウムと侮ることなかれ
PD-9は違うかもしれませんが、クライミングに使うチョークって炭酸マグネシウムです。それでもこんなに種類が出ているってことはそれなりにこだわりを持つ人が多いからでしょう。
そうなってくるとこだわりたくなってくるのがチョークを入れるチョークバッグ。この記事やこの記事でチョークバッグについて紹介しましたが、意外と見るのがジップロックや買った時の袋のまま使っている人。確かにチョークが湿気なくて良いのかもしれませんね。
駄文
ちなみにこの記事のアイキャッチ画像、あれは小麦粉です。