ボルダリングに挑戦するあなたの背中をポンと押したい。

ヌメリよさらば。天然素材なのに摩擦が増えるアドフリクションレビュー

この記事をシェアする

f:id:Ziddorie:20191216170445j:plain

チョークマシマシ。摩擦マシマシ。

アドフリクションとは

アドフリクションとはチョークアップを効率的に行うためのチョーク下地です。

チョークアップする前に手のひらにアドフリクションを下地として塗り込むことでチョークがよく乗り、長く手のひらにとどまってくれるとのこと。

 

わたしは今までチョーク下地として普通の液体チョークを使っていたのですが、クライマー仲間が購入したのを見て、自分も試してみようと思い購入しました。

 

アマゾンなどのレビューではチョーク乗りがよくなり、スローパーや手数の多い課題でもチョーク切れになりにくいと書いていました。

実際に使ってみてどれほどチョークの持ちがいいのかレビュー&確認してみました。

アドフリクションの使い方

アドフリクションは500円玉くらいの小さいケースに入っています。

f:id:Ziddorie:20191216171217j:plain

小さくてチョークバッグにも入ります

1,500円もしてこんなに少ないのか…と軽く絶望しかけましたが、一回の使用量が少ないので、思ったより長持ちしそうです。

 

特徴的なのがアドフリクションのすくい方です。普通のハンドクリームのように指の腹ですくうのではなく、爪の方ですくうことを推奨しています。

f:id:Ziddorie:20191216171046j:plain

親指の爪ですくい取ります

なぜこんなすくい方をするのかと言うと、指の腹ですくってしまうと、アドフリクションを圧縮して固形成分と液体成分の分離が進んでしまうからだそうです。

 

親指の爪半分ほどすくい、手のひらにまんべんなくなじませます。

匂いは薄っすらと甘い匂いがします。天然素材というだけあってケミカルな匂いはしません。

f:id:Ziddorie:20191216171802j:plain

感触としてはネトネトしています。

開けたてだからか、かなりネトネトな感触です。ニベアクリームのようにスルスルと伸びていかない感じ。

例えるなら、ピーナッツバターくらいの粘度です。

手のひらがねっとりしてきたらチョークバッグでいつもどおりにチョークアップします。

 

これがチョークアップした時の手のひら。

f:id:Ziddorie:20191216172027j:plain

チョークがかなり乗っています。

写真からだとわかりにくかもしれませんが、普通にチョークアップするよりもかなりチョークが指先に付着します。

たしかにこれなら登っているときにチョーク切れしにくそうです。

それでは実際にクライミングをしてみてどれくらいチョークが残るのか検証していきます。

長モノ課題で検証

アドフリクションがどれだけ効果があるのか確かめるために幾つかの条件下でクライミングをしてみます。

検証に使うのは宿ロキにある20手ある長ものの5級課題です。

f:id:Ziddorie:20191216175213j:plain

写真はSatelliteアプリより引用

これを往復して40手後のチョークの残り具合でどれほど効果があったかを検証してみたいと思います。


まずはチョークのみの場合。

ブロックチョークとチャンクチョークのみでチョークアップしています。

それでは40手後のチョークの残り具合がこちら。

f:id:Ziddorie:20191216172523j:plain

チョークのみの場合

40手も触ったのだから全体的にチョークが薄くなってきていて、指先などは地肌が見えてきています。

課題が優しかったのであまり実感はしませんでしたが、たしかにチョーク切れの感じはありました。

 

次にチョークをきれいに洗い落としてから、下地に液体チョークを使用した場合との比較です。

液体チョークのアルコールで手のひらの皮脂が飛んでチョークがよく乗っている気がします。

40手のクライミングをしたあとの手のひらがこんなかんじ。

f:id:Ziddorie:20191216172920j:plain

液体チョーク+粉チョークの場合

粉チョークのときだけとは違って比較的チョークが残っているように見えます。

それでも指先からはチョークが薄くなっていて、ピンク色の指の地肌が見えています。

登っていてもチョークがまだ効いている感じがしました。

 

最後にアドフリクションを下地にしてチョークアップした時の場合です。

もちろんチョークはきれいに洗い流してから比較します。

液体チョークとは違って、アルコールで皮脂が飛んだときの突っ張り感はありません。

クライミングをしたあとの手のひらがこちら。

f:id:Ziddorie:20191216173339j:plain

アドフリクション+粉チョークの場合

ぜんぜんチョークが切れていない!まだまだ指先にチョークが残っています。

指先のチョークは多少落ちてしまっていますが、まだまだチョークが残っていることがわかります。

f:id:Ziddorie:20191216173511j:plain

指先にもチョークがまだまだ残っています。

もちろん、チョークアップ直後よりもチョークは薄くなっていますが、バッチリチョークは指先にも残っています。

とても40手も後の指先とは思えません。

確かにチョークの乗りと持ちが良くなるようです。

ぬめり手にも乾き手にも

チョークの乗りの良さとチョークの長持ちさには確かに効果があると感じました。

チョークが長く指先にあることでチョークが手汗を吸ってくれて、ヌメリ手からもおさらばできそうです。

ただしチョークが付きすぎて逆効果ということにもなりそうなので、しっかりと余分なチョークは手をゴシゴシして前もって落としておくことが重要だと感じました。

 

他にも使っていて感じたのが、液体チョークのような肌が突っ張るような感じがなく、指に優しいというところです。

ホールドとの摩擦でただでさえ痛む指皮ですので、少しでも指皮には優しくしておきたいものです。

液体チョークでは皮脂も飛びますが、潤いもなくなるようで指や手のひらへのダメージが気になります。

 

一点気になるところとして、ロジン(松脂)入りチョーク禁止のジムでは使えないのでは?という懸念です。

ジムによってはロジンが入っている液体チョークの使用を禁止しているジムがあります。

アドフリクションにはロジンは入っていないようですが、ロジン並みにねとつくのでジムの判断によってはNGとなる可能性があるのには注意です。

ロジンと性格が似ているので、ロジン禁止のジムでは前もって使ってよいか聞いておいたほうがいいと感じました。

 

ヌメリ手に悩んでいる人には今回紹介したアドフリクションウェットは効果があると思います。

逆に乾き手でホールドを弾いてしまうという時はドライタイプのものも用意されています。

すこしでもチョークの持ちを良くしておきたい。摩擦を良くしておきたいってクライマーは一つ購入しておいて損はないでしょう!

f:id:Ziddorie:20200216172459j:plain
f:id:Ziddorie:20200216173042j:plain