ボルダリングを長くやっていれば体の筋肉について詳しくなってきます。
その中でもTFCC靭帯と上腕三頭筋はボルダリングを行う上で非常に重要な筋肉になってきます。
重要なゆえ、故障もしやすい筋肉や靭帯なので特別な配慮が必要です。
その中でもTFCC靭帯と上腕三頭筋はボルダリングを行う上で非常に重要な筋肉になってきます。
重要なゆえ、故障もしやすい筋肉や靭帯なので特別な配慮が必要です。
TFCC靭帯って?上腕三頭筋って?どんな働きをするの?
上腕三頭筋は聞いたことのある人は多いかもしれませんが、TFCC靭帯はなかなか知っている人は少ないでしょう。
TFCC靭帯は手首を小指側に回転させる靭帯です。下の図でピンク色になっているところです。
TFCC靭帯は手首を小指側に回転させる靭帯です。下の図でピンク色になっているところです。
Triangular fibrocartilage - Wikipedia, the free encyclopedia より
ペットボトルのフタを開けたり、ドアノブを回転させる時に使われる靭帯です。ラケットスポーツでこの靭帯を痛める人も多いですが、ボルダリングでもTFCC靭帯を怪我してしまう人も多いです。
つぎに上腕三頭筋です。上腕二頭筋とセットで覚えている人も多いでしょう。
下の図で赤と黄色に色づけられているところの筋肉です。
Triceps brachii muscle - Wikipedia, the free encyclopedia より
上腕三頭筋は腕を伸ばす筋肉です。上腕二頭筋は腕を曲げる筋肉なので真逆の働きをする筋肉ですね。
ボルダリング始めたてだと腕の力をメインにつかって登ってしまいがちなので上腕二頭筋が筋肉痛になりがちですが、ボルダリングがうまくなってくると腕を伸ばしたまま登れるようになるので、腕を伸ばす筋肉である上腕三頭筋も故障しやすいです。
やってしまいがちな怪我とその予防
TFCC靭帯はスローパー課題を連続してトライしている時に痛めやすいです。
他にも高い位置にあるカチホールドやアンダーのホールドをつかんでいると故障の原因になります。
要は手首に角度が付いている状態で保持しなければいけないという場合にTFCC靭帯に強烈なストレスがかかります。
他にも高い位置にあるカチホールドやアンダーのホールドをつかんでいると故障の原因になります。
要は手首に角度が付いている状態で保持しなければいけないという場合にTFCC靭帯に強烈なストレスがかかります。
特にボルダリング上達中の人はクライミングの技術に体の組織の成長が追いついていないので怪我をしやすいです。
TFCC靭帯は怪我してしまうと、ホールドをつかむときに手首の内側に鋭い、針で刺した様な痛みが走ります。
この痛みはかなり強烈で、自分の意志とは関係なくホールドを離してしまうくらいの痛みです。
TFCC靭帯は怪我してしまうと、ホールドをつかむときに手首の内側に鋭い、針で刺した様な痛みが走ります。
この痛みはかなり強烈で、自分の意志とは関係なくホールドを離してしまうくらいの痛みです。
大きなスローパーや高い位置のホールドがことごとく保持できなくなるので、クライミングが非常に難しくなります。
次に上腕三頭筋の怪我ですが、筋断裂があげられます。
筋断裂、別名肉離れとして知られていますね。
クライミングが上手くなってくると腕を伸ばしたまま壁を登ることができるようになります。
そうすると被った壁も登れるようになってくるのですが、フットホールドから足が外れた時にぶらーんと振られる様な動作が加わります。
こんな風な落下の動作です。
筋断裂、別名肉離れとして知られていますね。
クライミングが上手くなってくると腕を伸ばしたまま壁を登ることができるようになります。
そうすると被った壁も登れるようになってくるのですが、フットホールドから足が外れた時にぶらーんと振られる様な動作が加わります。
こんな風な落下の動作です。
The Art of Falling - Bouldering Safety Techniques - YouTube より
この動作で自分の体重+遠心力の力がかかり、十分に発達していない筋肉では重みに耐えられず筋断裂を起こしてしまいます。
筋断裂とは筋繊維が文字通りちぎれてしまっている状態です。
私は以前ランジ課題を一日中やっていて、この状態になったことがあります。
クライミング中に鈍痛が続き力が入りませんでした、翌々日くらいに何の気なしに二の腕を見てみると紫に内出血していたのですぐに病院に行きました。
筋繊維がちぎれて元通りになるまではフルパワーを発揮できません。
中途半端に治った状態でクライミングをやってしまうと、また筋繊維がちぎれてしまって治りが遠のきます。
何度も筋繊維がちぎれてしまっていると癖が付いてしまう危険性もあるので、筋断裂の場合は絶対安静が必要です。
筋断裂とは筋繊維が文字通りちぎれてしまっている状態です。
私は以前ランジ課題を一日中やっていて、この状態になったことがあります。
クライミング中に鈍痛が続き力が入りませんでした、翌々日くらいに何の気なしに二の腕を見てみると紫に内出血していたのですぐに病院に行きました。
筋繊維がちぎれて元通りになるまではフルパワーを発揮できません。
中途半端に治った状態でクライミングをやってしまうと、また筋繊維がちぎれてしまって治りが遠のきます。
何度も筋繊維がちぎれてしまっていると癖が付いてしまう危険性もあるので、筋断裂の場合は絶対安静が必要です。
怪我をしないために!テーピングと自分の状態に敏感に!
TFCC靭帯はボルダリング以外でも怪我する人も多く、テーピングで手首を保護して怪我を予防することが出来ます。
ボルダリングジムでもよく見る光景かと思いますが、手首にテーピングをするアレです。
このテーピングにより、手首の小指側への回転がテープにより安定するので怪我を未然に防ぐことが出来ます。
可動範囲はどうしても狭くなってしまいますが、手首の保護には効果的です。
テーピングの基本はこちらの記事と同じです。
ボルダリングジムでもよく見る光景かと思いますが、手首にテーピングをするアレです。
このテーピングにより、手首の小指側への回転がテープにより安定するので怪我を未然に防ぐことが出来ます。
可動範囲はどうしても狭くなってしまいますが、手首の保護には効果的です。
テーピングの基本はこちらの記事と同じです。
www.poznen.net
手首のテーピングの場合は小指のぽこっとした出っ張りから指2本分したから巻き始めて、螺旋を描くように出っ張りの上まで巻きましょう。
20mm幅のテープなら2~3周、40mm幅のテープなら2周巻けば十分な効果を発揮します。
完成図はこんなふうになります。
筋断裂は無理さえしなければ、なかなかやるような怪我ではないのですが、ボルダリングで無理をしないということが難しいですよね。(そうしないとレベルアップしませんし)
筋断裂は筋肉が冷えている時に起こりがちです。
ジムに来ていきなり本気トライをするのではなく、簡単な課題でウォームアップを行いましょう。
筋断裂は筋肉が冷えている時に起こりがちです。
ジムに来ていきなり本気トライをするのではなく、簡単な課題でウォームアップを行いましょう。
次に起こりがちなのが疲れている時です。
そろそろ帰ろうかな…でも最後に本気トライをもう一本!という時にやりがちです。
自分の体力は大丈夫か、関節に痛みはないか、動作に痛みはないか、こういった自分の体が発信している信号をないがしろにせず、自分の体が発信している信号に敏感になりましょう。
そういう心持ちをするだけでも大きな故障を避けることが出来ます。
そういう心持ちをするだけでも大きな故障を避けることが出来ます。
それでも怪我をしてしまった!治るのにどれ位かかるの?
具合にもよりますが、TFCC靭帯を痛めてしまった場合は2週間から1ヶ月はクライミングから離れておくべきでしょう。
蛇口を開けるのが痛い、ペットボトルのふたを開けるのが辛い、という状態は完全にTFCC靭帯を痛めています。
少なくとも2週間はクライミング厳禁です。
蛇口を開けるのが痛い、ペットボトルのふたを開けるのが辛い、という状態は完全にTFCC靭帯を痛めています。
少なくとも2週間はクライミング厳禁です。
筋断裂の場合は最低でも1ヶ月はレストでしょう。もちろんお医者さんには相談してください。
筋断裂は先に説明したように、一度ちぎれた筋繊維が徐々につながろうとしている状態です。
そこでまた負荷をかけて筋繊維を傷つけてしまったら、永遠に治るものも治りません。
筋断裂は先に説明したように、一度ちぎれた筋繊維が徐々につながろうとしている状態です。
そこでまた負荷をかけて筋繊維を傷つけてしまったら、永遠に治るものも治りません。
○週間目で痛みが取れたからクライミングできるかも!という考えはよくないです。
痛みが消えた=故障が直ったわけではないのです。
痛みが消えた=故障が直ったわけではないのです。
例えば指をカッターで切ってしまい、血が流れているのを痛みがでている状態だとすると、痛みが消えた状態は絆創膏を貼って血が止まっている状態です。
血が出ていないからって絆創膏を剥がしてしまうとまた流血してしまいますよね。
それと同じで痛みが消えたからといってボルダリングに行くのは故障に行くようなものです。
1ヶ月ボルダリングから離れていても自分のクライミングの技術が0になるわけではありません。
しっかりとレストと栄養のあるものをとって先ず回復に努めましょう!
しっかりとレストと栄養のあるものをとって先ず回復に努めましょう!