POZNEN

ボルダリングの世界に飛び込むあなたの背中をぽんと押したい

POZNEN

〜ぽつねん〜

一撃必殺!オンサイトに必要な心と体の準備とテクニック

f:id:Ziddorie:20160529182208j:plain

オンサイトとは初めての課題を初トライで完登することで、別名イチゲキとも呼ばれます。
そのクライマーの実力を図る上で一つの目安となる非常に重要な概念です。

ボルダリングやクライミングの課題は数あれどオンサイトトライはその課題で人生の中でたった一度しかできないとても貴重なものです。
この記事ではオンサイトを成功させるための精神的、肉体的な準備とアプローチを紹介していきます。

精神的な準備とアプローチ

オンサイトトライでは心の準備がとても重要です。
本当に最初のトライという、一度きりの挑戦なので普段課題に取り組む心持ちで挑戦できないかもしれません。
オンサイトトライは特別なものだと理解し、心の準備を整える方法を紹介します。

不安と恐怖を受け入れる

オンサイトトライやオンサイトグレードの更新をしようとしているのであれば「自分にはまだこのグレードは早いかもしれない…」「もっと鍛えてから挑戦しようか...」と考えてしまうものです。
それはいたって生理的な反応で、正常です。
どんなに優秀なクライマーでもオンサイトトライでは恐怖や不安を感じ、課題に挑戦します。
「恐怖や不安を感じることは当たり前なんだ」と割り切って、恐怖や不安にのまれないようにしましょう。
おそらく、この気持を作るのがオンサイトで最も難しいところでしょう。

回避できる失敗は回避する

そうならないように努めているのにそうなってしまう「皮肉な失敗」を回避しましょう。
例えば薄いカチで剥がれる、スローパーが止まらないなどが皮肉な失敗です。
そうならないように「ここはやばそうだ」とか「あれが核心だな」と心の準備をしておきましょう。

肉体的なアプローチ

オンサイトトライにかぎらず、オブザベーションなどの肉体的な準備が必要です。

一つ一つていねいに準備していきましょう。
オブザベのテクニックはこちらからどうぞ。
www.poznen.net

オブザベーションを体で”再現”する

オンサイトトライでは入念なオブザベーションが必須です。
脳内でスタートからゴールまでのムーブを完全に組み立て、手や足を実際に動かしてシミュレーションしましょう。
実際に登るときは事前のオブザベーションを体で再現するくらいの心持ちでトライしましょう。

ホールドの持ち方、指の掛けるポイントを見極めるのはもちろん、そのホールドをつかんだ時の感触や実際に登っている時のホールドの見え方もしっかりと想像しましょう。

他にも壁についたスメアリングの跡やホールドに付いたチョーク跡をヒントにムーブを設定しましょう。

あのムーブがダメだった時はこのムーブ、のように複数プランを持っておくと心に余裕ができます。

ひとりごとを言いながら登る

コンペや外岩の動画などで叫び声を上げながら登っているクライマーがいますね。
特にこの人↓とか。

youtu.be大声を出すことで脳の「これ以上の負荷は危険だ!」危険信号を無視して一時的にパワーを出すことができます。

登っている時に大声でシャウトするのは気恥ずかしさもありますが…

そこで、おすすめなのがひとりごとを言いながら登るということです。
なにもテレビに向かってしゃべるような大声で言う必要はありません。
口の中でつぶやく程度で大丈夫です。
「さ、こっからだ」「まだまだこっから」「これが核心だな」など言いながら登りましょう。
これだけで心と体に戦いの準備を整えることができます。

皮肉な失敗が予想されるポイントに差し掛かって一言「こらえどころだぞ」と口の中でつぶやくのも効果的です。

多少のミスは気にしない

考えていたムーブと違った、思ったよりホールドが悪くてマッチしてしまった、なんかはよくあることです。
オンサイトトライでは落下以外は失敗ではありません。
多少の図太さも武器の一部です。気持ちを入れ替えて仕切りなおしましょう。

環境も味方につける

これまで肉体的、精神的なアプローチでオンサイトトライの取り組み方を見てきました。
最後は環境を味方に付けましょう。

チョークアップは入念に

手汗はぬめりのもとです。皮肉な失敗の原因ともなり得ますのでしっかりとチョークアップしましょう。
指先から手のひらまでしっかりチョークアップし、余分なチョークは手を叩いて飛ばしておきます。

ホールドのチョークを綺麗に

ホールドに残ったチョークも皮肉な失敗の元です。
ブラシを使って綺麗にしておきましょう。

シューズのソールについたチョークを落とす

ジム内の移動でクライミングシューズの裏にチョークがつくことがあります。
そのまま登るとスメアの効きが悪くなり、小さいフットホールドでも滑りやすくなります。
シューズも100%の性能を発揮できるように綺麗にしておきましょう

おわりに:さぁオンサイトトライだ!

最初に書いたようにオンサイトトライは一課題につき人生で一度きりです。
オンサイトグレードを更新できた時の興奮と達成感はクライミング人生の一コマとして深く刻まれます。
 
そんなオンサイトトライで完登するためにもしっかりと心と体の準備を整えて、「これ以上準備できないな」という状態でオンサイトトライに挑戦してください。
この記事があなたのオンサイトグレードの向上の役に立てばと思います。

おわりのおわりに

ここまで読んでいる人なら大丈夫かと思いますが、オンサイトトライは「よし、これでオンサイトだ!」と頭をよぎった瞬間、安心した瞬間に失敗します。

私はこれまでゴールホールドを両手でつかめば完登というオンサイトグレード更新のトライで2回失敗しています。
最後の最後まで気を抜かず「百里を行く者は九十をもって半ばとす」の精神で最後の最後まで落ち着いて完登してください。