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極薄ホールドにはこれ!カチ持ちのやり方を図解!

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カチ持ちとはクライミングで使われるホールドの持ち方です。カチ持ちってよく聞く割にはほとんどの雑誌や書籍では写真が数枚しか無くて「指をそろえて親指を重ねて持つ」くらいしか書かれていません。カチ持ちは3級以上の課題では必須のテクニックなので、今回はカチ持ちの方法をわかりやすく図解で紹介します!

カチ持ち完成図

まずはカチ持ちってどんな持ち方なのか完成図を見てみましょう。

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普通の持ち方と違って握りこぶしを作るような手の形をしていますね。さらに指を曲げるのではなく、そらすようにしてホールドを持っています。さらに親指を人差し指と中指に重ねている点も独特ですよね。
 
こういった持ち方をすると薄くて小さなホールドもフックを引っ掛けるように持つことができるようになります。その反面、指には強烈な不可がかかるので多用はしないようにしてください。
 
それではどのようにカチ持ちをするのか解説していきますよ。
 

指はピッタリ・指先をそろえて!

まず大前提として人差し指から小指はピッタリとそろえます。指同士に隙間があると力が上手く入らない上にホールドをしっかりと持つことができません。
 
次に重要なのが曲げたとき、指先をそろえるってことです。普通に指を曲げると中指や薬指が長くて小指や人差し指とは指先がそろいません。でもその状態でホールドをつかもうとすると、中指と薬指だけでホールドを持つことになるので、とても保持できません。
 
指をピッタリとして指先をそろえるとこういった手の形になります。

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親指でロック!

親指抜きにカチ持ちは完成しません。親指の役割は人差し指の補助のように見えますが、実際にやってみると手を丸めた状態に保って、人差し指から小指までの屈伸を補助しているように感じます。

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親指を重ねるのは人差し指の爪の根元から第一関節あたりを狙います。もしホールドが多少厚い場合はホールドの横に添えるようにします。手のひら全体がぐぐっと曲がって最初の写真のような握りこぶしを作ったような手の形になります。
 

実際にやってみる。

どのご家庭にもあるカチホールドを使います。もしカチホールドが身近にないのならスマホやテーブルの端っこ、吊革なんかをつかんで練習してみてください。
 
今まで説明した順序でいくと
1.ホールドに指を乗せる
2.指をピッタリとそろえる
3.指を曲げたときのを指先そろえる
4.親指でロック
5.カチ持ち完成!
というふうになります。
 
この流れを動画にするとこういう風になります。

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いつもと体勢が違うのでカチ持ちがちょっと斜めっぽくなっていますが、肩より高い位置でカチ持ちを実行するときちんとホールドに対して正対する形になります。
 

カチ持ちを安定させるには

カチ持ちは指先の使い方以外にも注意が必要です。特に脇が空いていると肘が外側に開き、手首が外側回転してカチ持ちがすごく斜めになってしまいます。こうなってしまうと保持力が低下してしまうので注意しましょう。
 
しっかりと脇をしめてエッジが効いている方向に引くことを意識しましょう。
 
次に指先のタルミを排除するってことです。これはどういうことかというと指皮や指先の肉は柔らかいためホールドを保持しているうちに徐々にずれてきてしまうことがあります。普通のホールドでは意識しないレベルのズレでも数ミリのカチホールドだとフォールにつながる致命的なズレになります。
 
指先のタルミをとるにはホールドのちょっと上の壁をスライドさせながらホールドの上で停止します。

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さっき紹介したカチ持ち動画の最初の方で実施している要領でOKです。テーブルの上でも試せるのですが、単に指を乗っけて指を動かすとグラグラするのですが、スライドさせてタルミをとっておくと、グラつきがかなり減ります。

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このテクニックはカチ持ちの他にもスローパーやピンチホールドにも使えるので覚えておいて損はないでしょう。
 

故障に注意してカチ持ちをマスターしよう!

カチ持ちが得意・多用するクライマーのことをカチラーと言ったりするするのですが、それくらいカチ持ちは便利です。強い人だと板ガムやクレジットカード数枚分の厚みのホールドをカチったり(カチ持ち)できるそうです。
 
ただしカチ持ちは普通のオープンハンドど比べて指を深く曲げ、力を込めるので故障に繋がりやすいです。また多用しすぎると指関節が変形してしまうこともあります。
 
カチ持ちが出来るようになると、今まで持てなかったホールドが持てるようになったりするので、つい多用しがちです。でも指の負担は相当なので最初のうちは、ここぞ!って時だけ使うようにしましょう。
 
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